「第3回新卒者研修を終えて」
甲州リハビリテーション病院 中島瑞穂
この度、オンラインで開催された第3回新卒者研修「認知症サポーター養成講座」に参加させて頂きました。高齢化が進んでいる現在の社会では、「認知症」という言葉は病院や家庭だけでなく、地域の中でも大きな問題となっています。研修の中で初めて「老老介護」ならぬ「認認介護」という言葉を聞きました。そのような現状があることを初めて知り、問題の大きさを実感しました。
日々のリハビリの中で、認知機能が低下している患者様に対して、用意した訓練内容がうまくいかないことも多く、会話のみで介入する場面もあります。研修の中にあったように、自然な笑顔で余裕を持つこと、相手と目線を合わせて優しい口調で穏やかにはっきり伝えることなどを意識し、「伝える」「聴く」力を鍛えることで会話ひとつでも患者様に適切なリハビリテーションにすることができるのだと学びました。
認知症は、患者本人だけでなく、その家族も地域全体で支えていかなくてはいけません。現場では、右も左もわからない状態から始まった言語聴覚士としての生活ですが、気がつけばもうすぐ1年が経とうとしています。しかし、まだまだ未熟な面ばかりで、認知症についても今回の研修で初めて知ることも多くありました。次年度からは新人と呼ばれることはなくなりますが、自ら学ぶ姿勢を忘れず、目の前の患者様に向き合って日々努力していきたいと思います。

